予測手法

 

本サイトでの視聴率予測は、以下の方法により行っています。

 

① 放送前に視聴意欲アンケート調査を実施(サンプルサイズ=各クール500程度)
その得点とC〜F3、M3までの人口分布を乗じた数値を基礎値(純値)として算出

 

② 初回視聴率を目的変数(Y)、放送枠、①アンケート調査結果、前枠視聴率等
(現在約60の変数)を説明変数(x1〜)に用い、数量化Ⅰ類を使い分析

 

予測値と結果(初回視聴率)が大きくズレた場合、原因を予測し新たに変数として取り入れられるようであれば予測式を組み替え、精度の向上を図っています。

 

 

§ 予測式イメージ

初回視聴率予測値(Y)=切片(定数項)+純値x1+放送枠ポイントx2+前枠ポイントx3+・・・・xn

 

§ 予測例

2016年4月期フジテレビ月曜9時ドラマ「ラヴソング」の場合

初回視聴率=11.9(定数項)+0.0(純値)+1.4(枠P)+○P+○P・・・=12.0
(マイナスポイントもあるので結果的に定数項とあまり変わらない数値になっています)

実際の視聴率=10.6%(予測式で得られた数値よりもー1.4P)

 

但し、現在の予測式は
99%信頼区間が±3.8ポイント(99%の確率で予測結果からプラマイ3.8Pに入る)
95%信頼区間が±2.9ポイント(95%の確率で予測結果からプラマイ2.9Pに入る)

上記予測式との誤差1.4Pは信頼区間の許容範囲になり、正解と見なしています。

 

 

【特殊条件】

 

シリーズものや、ある限られた主演を起用した場合、また裏表に連続ドラマが重なる場合は上記予測値からある一定のズレが生じるため、そのポイントを加味して最終的な予測値としています。それぞれ、シリーズ分析、裏表編成のページをご覧下さい。

 

本サイトでは、2013年7月期からアンケート調査→数量化Ⅰ類、シリーズ回帰等による予測→結果とのズレから予測式の改善を繰り返し、予測式の精度を高めています。また、予測は個人的な主観を一切入れず、科学的に根拠のある客観的な数値のみで予測しています。現状の予測方法の問題点としては、アンケートが単純無作為抽出ではないこと、また視聴率の大事な要素であるドラマ以外の裏番組の情報を組み込んでいないことが挙げられます。しかし、現在理論上は重決定R2が0.86(現在の予測式で初回視聴率結果の原因が86%説明できている)に達していて、アンケート対象者に関しては徐々に無作為抽出へシフトし、裏番組情報に関してはどこかのタイミングでiNEX2(ビデオリサーチ社)を導入する予定です。(iNEX2の使用は年間700万と言われているので少し思い切り、が必要ですが)

 

個人的な感覚としては、アンケート調査の無作為抽出によるズレはあまり無い、と感じています。現在の予測式に裏番組の詳細な情報を組み込めばR2が0.9を超えてくるでしょう。残りの0.1(10%)を占める初回視聴率に与える影響は、恐らく初回の内容、つまり「面白さ」や「1話の完成度」になると考えています。